どこまでも歩けそうだ



今日は休みで、長い1日だった。
考え事をしていたせいかな。

朝は砂浜で、夏の様な日差しの中いつの間にか寝ていました。
あっついなー、と思ったけど太陽のチカラに体が満たされていくのがすごく良かった。
1時間くらい寝た後で、本を読みました。
本を読んだ後に、持っていたウォークマンで音楽を聴きました。
最後に、海にきたら本や音楽はいらないなーと思いました。
帰り道の電車で自分がこげくさいことに気づきました。

家に帰ってくると、それでもまだ11時で、布団をほしてシャワーを浴びて
干している布団の上から自分も干す様にして昼寝をしました。
ぬれた後に太陽に当たっていると、自分の肌がすごく好きになりそうでした。
あったかくて、でも清潔な感じで。

そして昼過ぎにお茶を習いに行きました。
今日で3回目の稽古。ひと通り夏のお茶を教えてもらいました。
先生の家にはドクダミが生けてあり、新鮮でした。
ドクダミの白い花は十字架に見えるんだよ、と教えてくれました。
稽古自体は、だんだんと難しくなってきました。
繰り返しても、客を相手にすると緊張してすっかり動きが止まってしまい
それを仕事にしているので、まだまだやなぁと思いました。
改めて知る、おもてなしの基本。
お盆の持ち方にしても、どうしてそういう持ち方なのか
意味や理由まで知る事は、明日の仕事にひとつひとつ
新鮮さや楽しさを与えてくれそう。

明日から始まる6月は今までのキッチン内の仕事にかわって、
ホールでの接客になる。本当はすごく楽しみ。
やっとお客さんと、テーブルと、椅子と、天気と、店作りを出来る気がする。
だから今日の稽古はすごくよかった、いい心の準備ができたというか。

稽古の後、夕方6時まではいつも先生の家にあるピアノを弾かせてもらう。
その間先生は夕飯の支度をしているそう。
下手でも、ピアノの音が好きだ。


冷静と情熱の間という映画に出てくる、
主人公の二人がよく行く喫茶店のいつもの窓際の席。
なぜか三回も見た映画。三回ともその席が気になった。
理想の窓の席でいつか出会えないかなーと思っていた席に
帰り道に寄った、ぜんぜん期待していなかった喫茶店で見つけてしまった。
えりこにおしえなきゃ!(読んでるかなー)
恋人と行ってみたいものです。


そんなこんなで、夜になり、下北沢から家まで歩いた。
茶沢通りを歩くとき、なんでいつもこう同じ気持ちになるのかな。
なぜかすごい早いペースでどんどん歩いてしまう。
止まらないような、止まれないような、
本当にどこまでも歩けそうな気がしてくる。
このまま誰にも会わずにいくつも角を曲がって、橋を渡って
一度も止まらずに、海にたどりつく様な気分になる。
海にたどりついたら、たぶん止まれる。
そして、誰かに、もしくは何かに会える気がする。
そんな気分。
そんな気分が茶沢通りなんだな、私にとって。
なんなのだろうか。
もしかしてフォレストガンプが走る時みたいな感じかな。
いや、でも家に着くだけなんだけど、実際はね。


今日は移動の多い日で、その間に読んでいたのが
よしもとばなな「うたかた/サンクチュアリ」で、
ばななさんが、恋をすることは本当にかなしい、とか
果てがないとかそんなこと書くから!
きっと今こんなに淋しくなってしまったんだな。


よく歩いた。
色んな事を思いついた日だった。
例えば、残念な事の後ろには期待や愛情があるんだなぁとか。