そういう年頃なのか、自分が引き寄せているのか、
悲しい人、苦しんでいる人、寂しくてたまらない人にここのところよく出会う。
でも電話で話していても、会いにいって散歩しても、となりで寝ても、
できることが何もない。
今どんな夢を見ているのだろう、
どんな明日を想像しているんだろう。
生きるかどうかの境界線に立ち、動けずにいる彼らになにができるのだろう。
そんな人の横にいて、
この人が笑う日はすぐにくるだろうかと泣きそうになりながら、
すごく元気な自分も見つける。根拠のない「大丈夫」ばかりだけれど、
自分が笑うしかない、誰かのために笑顔になりたいという気持ちを思い出す。
笑顔、って魔法のようだと思った。
ふわっと落ちてくる魔法。
笑えない自分の顔にも、あなたの顔にも、
やわらかに笑う一瞬が落ちてこないか。
星空、たのむ。ひとふりたのむ。
落ちてくるなんて考えている時点で自分は無力か。
結局、そんな時にさえ米を炊いて一緒にたべることしかできずに
自分の家に帰ってきてしまった。
帰ってきて、元気な声で迎えてくれる人がいるということがすごく特別だった。
誰かの苦しみ、悲しみ、そして色色な笑顔、
それから自分の非力さとを全部合わせて、人間はまだまだ深いと思った。
見渡せば、人が沢山いる。
世界は果てしない。