秘訣

 
今日はお休みで、先月のおわりにひょんな事から始めることになった
お茶の先生のところへ行きました。

前回は先生に出会い、そして今日ははじめてのお稽古。


本当に、何にも知らないのだ。と言う事に出会うのは久しぶりだ。
ナーンニモわかんない!と、赤ちゃんのよう。開き直る・・・
お辞儀の仕方も、座り方も、ふすまの開け方も、歩き方さえわからーん!
それ以前に、先生の家に入る時に鳴らすチャイムのならし方や
挨拶の仕方でさえウームと悩んでしまう。
最近のわかいもんは・・・とほほ。と吹き出しがでてきそうな心境です。

今日いちばんおもしろかったのは、やっぱり帛紗のたたみ方。
ぎこちない手つきて先生をまねしてみる。
真剣に先生を見て、まねる。
くりかえし、くりかえし、繰り返す。

「・・・そこで左膝の上で一直線にして、まっすぐ伸ばして、
そうそう、中央まで戻ってつかんで三つ折りにして・・・」
というふうに、つぎの動作を言葉で導いてくれる。
覚えようとせず、ただ繰り返す。
すると、段々ひとつひとつの小さな動きが流れに変わる。
きれいだなぁと思えるほどに、しなやかに帛紗を扱う日はいつかくるのだろうか。

何も知らない事に出会う事はものすごく久しぶりなのですごく楽しい。
感謝という行為が自分のライフワークで、お茶を出す事がその手段だと知ったときから
ずっとずっと出会いたかった茶道という道。
自分の基本に通ずるこの道にようやく立てるときが来たのかな。
どんどん、根っこに近づきたい。
一期一会、そしておもてなし。

出会った時先生は、茶道とは人を好きになる方法だと言った。
この先生に会いたかった!とその瞬間思った。
すてきな先生に巡り会えたつながりにも感謝だ。
先生は、小学校2年生の頃に二年間住んでいた浦和での
大好きな友達のお母さんの叔母さんだ。
・・・なんとも縁とは不思議ですてきだ。


どんな出来事が起こるかわからないなぁ。
だからどの瞬間も大切に、
じぶんに出来るだけ、まっすぐ向き合いたいなと思った。

 
帰り際に玄関先で先生とおしゃべりをしていたら
いい事を教えていただいた。
どんなところからその話になったのかは覚えていないけど・・・
「うちの旦那は、すごくお母さんを大事にする人だった。
だから嫌な事があっても姑との関係だけは我慢してもだいじにしたわよ。」

そっかぁと思った。
その人が大事にしている事を、大事にすればいいんだ、と思った。
当たり前の事かな。
でもそれがいろんな人を、幸せに出来る秘訣なんじゃないかと思った。